Käfer und Klee

てんとう虫とクローバー。日々のこと、毎日見つけたあれやこれ。ドイツ、デュッセルドルフ便り。

ダニール・トリフォノフ

デュッセルドルフはものすごく、ここ数日冷え込んでいます。

今日は、最高気温が5度、最低気温も5度でした。

日中、太陽があまり照らないので、

冬になると、ここら辺では、

最高気温と最低気温の差があまり無くなります。

夏などは温度差が、

下手したら10度ぐらいありますけどね。

そんなわけで、もう、完全防備して

(特に夜は)

冬の格好で移動していますよ。

今日も、手袋して行きました。

 

さて、こないだの日曜日の話です。

 

ケルンのフィルハーモニーホールまで、

ロシアのピアニスト、

ダニール・トリフォノフのリサイタルを

友達と一緒に聴きに行きました。

これ、知らない方も結構いるかもしれませんが、

ケルンのフィルハーモニーでコンサートがある場合、

チケットに交通チケットが付いているので、

行き帰りの電車賃がタダになります。

なんて太っ腹なシステムでしょうね。😊

こういう所、ドイツの素晴らしい所ですね。

ただし、さすがにドイツ全国からというわけでは

ないと思うので、(明記されていない。)

少し遠目の場所からチケットを買われる場合は、

確認が必要になるかと思います。

それと、チケットを買っただけで自動的に

交通費がタダになるわけではなく、

買ったチケットに記載してあるWebアドレスから

登録してそこから交通チケットを

ダウンロード又はプリントアウトして完了となるので、ご注意。

 

この日は日曜日だったこともあり、

リサイタル前、少し早めに着いたので、

ケルンの、ドーム(教会)の目の前にある、

Café Reichard で食事しました。

サーモンのタリアテッレ。飲み物はビール。

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デザートにチェリーのケーキとラテマキアート。

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これで、チップ入れて30ユーロ払ったので、

安くはないです。

私たちが行った時間は、もう暗くて、

店内の明かりで

外があまり良く見えなかったのですが、

このカフェは、ドームのすぐお膝元にあることで

有名で、ドームを観に来た際には是非、

行ってみてほしい老舗カフェです。

夏場は、目の前にドームを観ながら、

テラス席でお茶することができます。

ただし、ケーキが狙い目なら、

是非、早めの時間(17時ぐらいまで)に

行って欲しいかも。

私たちがケーキを見に行った時間には、

(19時ぐらいだったと思います)

すでに、もうほんの少ししか、

選択肢が残っていませんでした。

www.cafe-reichard.de

ちなみに、google map の言う通りに行ったら、

ぐるっと遠回りさせられたので、ひとこと。

ケルン中央駅を出たら、ケルンドームのある階段を登って、

右奥の方に歩いていくと、あります。

この行き方だと、3分で着きますよ。

 

さて。トリフォノフでした。😅

フィルハーモニー、安い席だったのですが、

座ってみるとびっくり。

ピアノがちょうど見えない、死角の席でね。

いつも、行くときは大体安い席を取るのですが、

すっぽり死角に入ってる席は初めて。

びっくりしました。

こんな席あり?!ってね。

でも、ラッキーなことに、私たちの座っていた一角、

舞台に近づく方向に向けて、がっつり空いていたので、

その列のみんなで、軽く申し合わせて、

本番直前のベルが鳴ってから、

ザザーーっと全員で横移動しました。

お陰で、トリフォノフの背中を見る形で、

リサイタルがスタート。

トリフォノフといえば、

ショパンコンクールの映像で観た事があるぐらいだったので、

https://m.youtube.com/watch?v=41sVzqYvA9c

まず、舞台に出てきた感じが、あまりにも

違ったのでびっくりしました。

まあ、でもよく考えてみれば、

トリフォノフが3位だった、このショパコン、

2010年なので、当時19歳だったわけで、

現在、28歳の彼が大分大人になってても、

不思議はない訳なのでした。

 

ちなみにどんな風に、

違う人になってたかと言うと、

こんな風に。

 

こちらがビフォー。(Spiegel Onlineより)

Pianist Trifonov: Perfekt in Sachen Liszt und Schumann - SPIEGEL ONLINE - Kultur

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私の記憶の中では、金髪で、丸顔のちょっとしゃくれ。

お肌つるつるのゆで卵さん。

そして、こちらが現在。

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そう、コンサート後にサイン会があったので、

本人を間近に見ることができたんですよ!

サインの行列が凄かったので、

並びませんでしたが。

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随分痩せたなあ、と言う印象でした。

そして、むさ苦しい髭!!

青年よ、何があったのじゃ?

と聞きたくなってしまいますね。^_^;

そして、さすがと言うべきか。

なんか、普通に座るだけなのに、

動きがピアノ弾いているみたいになってて、

びっくりですね。↑

 

プログラムは、前半、スクリャービンの詩曲、

エチュード、ソナタ(黒ミサ)、

そして唐突にベートーベンのソナタ31番、

後半は、ボロディンの小さな組曲より数曲と、

プロコフィエフの8番のソナタ。

スクリャービンは、おはこなのかな?

ガンガン弾き続けていくスタイルで、

間断なく、次から次へと弾き続けていく様子が圧巻でした。

テクニシャンぶりが際立っており、

少し、情緒性に欠ける嫌いがあったかな。

ここ、もう少し粘ってほしい、、という所で、

あらっという感じに

あっさり先に行ってしまう感じ。

曲間に間をおかず、どんどん行ってしまうので、

余韻とかない感じですよ。

もちろん、筆舌に尽し難く、類い稀のない

テクニックの持ち主でした。

ベートーヴェンも後半のフーガも密度が高く、

集中力の高い、素晴らしい演奏だったと思いますが、

欲を言えばスクリャービンのあと、

一回引っ込んでから始めて欲しかったなあ。

 

後半で、また大きく席を移動しました。

真ん中あたりがまた、

ガラッと空いていたのが見えたので、

そちらへ移動。

ケルンのフィルハーモニーは、ほんと、

座る場所によって、明確に聴こえ方が変わる!

真ん中あたりで聴くと、

音がきちんと真っ直ぐに飛んできてくれて、

とてもクリアーに全ての音の粒が綺麗に聴こえてきました。

ボロディンの曲は知らなかったので、

なんの曲?誰の曲?とずっと思いながら聴いていました。

(その時点でプログラムが手元になかったため)

最初はまた、スクリャービンかな?と思ったけど、

場所によっては

ロシアものに聴こえないという所もあり。。

プロコフィエフの8番は有名なソナタだと思いますが、

初めて聴いたため、難解に感じて戸惑いました。

また、聴く機会があれば、

他のピアニストの演奏も聴いてみたいかも。

すごい熱演でしたが、

(ほとんど立ち上がらんばかりの勢いでした。)

正直一回聴いただけで、わかったとは、

恥ずかしながら言えない感じです。

あんまり大声では言えないけど、

そんな事を思いました。

お客さんは、そんなわけで、

トリフォノフのテンションに大喜び。

終演後はほぼ全員が立ち上がって、拍手していました。

 

何はともあれ、魅力的なピアニストであることは

間違いないトリフォノフ。

これからの長くなるであろうピアニスト人生、

どんな風に変化して行くのか、

興味深く観客として、

見守っていけたらいいな〜と思います。

 

そして、この日のアクシデントは、

最後の最後に待ち構えていました。☠️

コンサート終了が22時ごろだったため、

真っ直ぐ帰ろうと中央駅に向かい、

ケルンからのデュッセルドルフ行きの電車に、

乗り込んだ、「はず」でした。

これ、実はドイツの駅あるあるです。

電光掲示板に出ているinfoを信じて、

やって来た電車自体を良く見ないで乗ってしまうと、

行き先が間違ってたという話。😱😱😱

これで、なんと、私たち、Troisdorfという所まで

行ってしまいました。30分近く乗っていたと思います。

慌ててケルンまでまた、30分近くかけて引き返して来て、

気を取り直して

次のデュッセルドルフ行きの電車を

ホームで待つも、予定の電車が、、、、、、、

なんとなんと、2人で話しながら待っている

うちに発車しちゃってた!!

(なんだとーーーー?!!!!)

これは、多分、「ケルン駅あるある」でしてね。

ケルンの駅のホームって、

例えばデュッセルドルフなどに比べると、

かなり長いんです。

なので、気をつけていないと、

来る電車によっては、

出発ホーム何番線 abcより

とちっこく表示がしてあるですよ。

abcだったり、defだったりするんだけど、

要は、ホームのある一角から出発するんでよろしく、

って事なんですよね。

あとで、駅員に確かめたら、

この電車、

きちんと時間通りに発車したそうなので、

多分、これだったんだろうな、と。

要するに、15番線のabcで発車する場合なら、

同じ15番線でもdefの場所で待ってたらば、

そりゃあ、気がつかないで行っちゃうでしょ、

って事なんですよね。。。。。😭

あれまーやっちゃったね!

という感じでしたよ。

 

この次の電車には無事に乗れたものの、

うちに帰り着いたのは、

夜中の2時過ぎでした。

(普通なら、ケルンから

デュッセルドルフまで30分程度なので、

アクシデントなければ、

12時前には着いてたでしょう。)

 

そして、電車の中で読んでた

(友人とは最終的に方向が違ったので

別々の電車でした。2つ目までミスった電車に

乗ってれば一緒に帰れたんだけど。)

 

小説「マチネの終わりに」

www.amazon.co.jp

が、クライマックスになっちゃって、

どうにも途中でやめれなくなっちゃいましてね。

この日、眠りについたのは3時でしたよ。。

「マチネの終わりに」が良い終わり方で、

せめて救われた1日でした。

しかし、映画、蒔野役の福山雅治はともかく、

洋子役、石田ゆり子はどうなんでしょう??🤔

そういう私は、ずっと脳内で深津絵里を

当てはめて読んでいました。

あと、宮沢りえとかでもいいなあ。

洋子って、

日本では生まれ育っていなくて、

ハーフで、すごいインテリ。

生活感を感じさせない、ちょっと浮世離れした

雰囲気の人が良いような気がしました。

一読者の勝手な意見ですけれども。。。

 

石田ゆり子は、

年齢を感じさせない

かわいらしくて素敵な女優さんだと、

思うんですけどね。